刑法の性犯罪処罰規定が、制定以来110年ぶりに抜本改正され、平成29年7月13日に施行されました。
その主な改正内容の項目は、次のとおりです。
① 強姦罪から強制性交等罪への変更
② 非親告罪化
③ 監護者による性犯罪規定の新設
④ 法定刑の引上げ
⑤ 集団強姦罪・集団強姦致死傷罪の廃止
⑥ 強盗・強制性交等罪の新設
そして、同改正法においては、附則9条で、「政府は、この法律の施行後三年を目途として、性犯罪における被害の実情、この法律による改正後の規定の施行の状況等を勘案し、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」と定められ、施行から3年後の再検討が予定されています。
今回は改正が見送られた継続的な検討課題としては、「暴行脅迫要件の緩和」や「性交等同意年齢の引上げ」などがあります。
このシリーズでは、次回以降、前記改正内容や継続課題などについて、その詳細を説
明していきたいと思います。第2弾では、「強姦罪から強制性交等罪への変更」につ
いて取り上げます。